2015年8月31日月曜日

vol.1036 「症例紹介:ガクッとなる膝の痛み」

今回の症例は膝の痛みです。
80代の女性の方です。
長い間この痛みと付き合ってこられた方です。
 
これまで痛みを感じながらも
医療機関へは受診されてませんでした。
 
先日ご自宅で突然膝が
” ガクッと ”なってからは少しでも歩くと再び繰り返し、
 
その度に膝に痛みを伴うので診てほしいと
知人の方からのご紹介で来院されました。
 
診察室へは壁に寄り添うように
足を引きずりながら慎重に入って来られました。
 
問診で特に危険な情報もなく
身体を評価させていただきました。
この方の場合、
足関節周囲に問題を抱えておられたので
いくつかの問題を解放しました。
 
結論からいうと
この後から膝が” ガクッと ”なることは無くなったのですが、
 
ご本人から
「膝の痛みで何年も正座をしてないので
できればまた正座できるようになりたい」とのご希望もあり、
 
特に膝関節に強い可動域制限もなかったので
週に1度ペースで来院していただくことになりました。
 
少し日数はかかりましたが、
先日「先生見て、何年かぶりに正座できるようになったわ」と
喜んでいただけました。
 
少しでもお役に立てて私も嬉しく思います。
 
今回Tさんは
膝の痛みで来院されましたが、
私は一度も膝を治療していません。
 
過去の手術や外傷によって

その場所から” 離れたところ ”に痛みや、
関節の動きの制限が起こってることは
珍しいことではありません。

今回の症例のように、
「変形性膝関節症」といって、
いつも膝を治療するわけではなくて、

そのほとんどは別の場所を治療して、
変形性膝関節症の痛みを改善させます。

・これまで同じ場所の治療を受けても改善されない方
・マッサージ、ハリ治療、電気治療、湿布、痛み止め薬などで痛みが改善しない方

痛みの原因が他の場所にある可能性があります。

少しずつではありますが、
これまでとはまた違った角度から身体を評価できるようになってきました。
 
全ての症状がスムーズに
改善しない場合もありますが、
 
” 学び ”を続けることで
たくさん得ることができています。
 
今、この環境にいることに感謝しています。
Tさん貴重な学びをありがとうございました。 
 
次回の症例は「 マッケンジー法:腰痛 」です
 
※今回の症例は「マッケンジー法」ではありません。